ケンタと学ぶ 相馬眼の新理論

2-4.前肢の動き

常歩での前肢の動きを見ていきます。前肢も歩様とフォームの動きの特徴は「連動」します。
(→1-4.前肢の動き

歩様の特徴はそのままフォームの特徴になるということだ。

背中の動き

背中は「前肢の振り出しのときに伸び(反対方向に曲がり)、引き戻しのときに曲がる」です。振り出し・引き戻しと、曲がる・伸びるのタイミングが後肢のときと逆になります。

後肢の動きでやったが、背中は同時に左右方向にも曲がる。だがこれは特に意識しなくていいだろう。

はい。

1.振り出し期の最初
背中は最も曲がっている状態です。
肢の振り出しと連動して伸び始めます。

2.振り出し期
背中が伸びていきます。

3.振り出し期の最後
振り出しが終わり、最も伸びている状態になります。

4.引き戻し期の最初
背中は最も伸びている状態です。
肢の引き戻しと連動して曲がり始めます。

5.引き戻し期
背中が曲がっていきます。

6.引き戻し期の最後
引き戻しが終わり、最も曲がっている状態になります。

(1に戻る)

後肢と同じで背中の曲がりはやわらかいほど大きくなります。背中のやわらかさは骨格のやわらかさに分類されます。

肩甲骨の動き

肩甲骨は体の上をすべるように動くことができ、その基本の動きは回転です。肩甲骨の上部が前方にあるときは下部は後方に、上部が後方にあるときは下部は前方に、というようにして回転がつくられます。

走るときと同じだな。

1.振り出し期の最初
上部は最も前方に、下部は最も後方にある状態です。
肢の振り出しと連動して、上部は後方に、下部は前方に移動し始めます。

2.振り出し期
上部は後方に、下部は前方に移動していきます。

3.振り出し期の最後
振り出しが終わり、上部は最も後方に、下部は最も前方にある状態になります。

4.引き戻し期の最初
上部は最も後方に、下部は最も前方にある状態です。
肢の引き戻しと連動して、上部は前方に、下部は後方に移動し始めます。

5.引き戻し期
上部は前方に、下部は後方に移動していきます。

6.引き戻し期の最後
引き戻しが終わり、上部は最も前方に、下部は最も後方にある状態になります。

(1に戻る)

肩甲骨の角度の変化の大きさは筋肉のやわらかさに依存します。筋肉がやわらかいほど肩甲骨の角度の変化は大きくなります。

前肢の中で肩甲骨だけが筋肉のやわらかさだったな。

肩関節と肘関節の動き

肩関節は肘関節に合わせて動きます。下では肘関節の動きを中心に、肩関節の動きも説明しています。

これも走るときと同じ様に動く。

1.振り出し期の最初
肘関節は最も伸びている状態です。
肢の振り出しに合わせて曲がり始めます。
(肩関節も曲がり始めます。)

2.振り出し期の中間
肘関節が最も曲がっている状態になります。
そして今度は伸び始めます。
(肩関節も曲がっている状態から伸び始めます。)

3.振り出し期の最後
振り出しが終わり、肘関節は再び最も伸びている状態になります。
(肩関節も伸びている状態です。)

4.引き戻し期の最初
肘関節は最も伸びている状態です。
(肩関節も伸びている状態です。)

5.スタンス期
肘関節は着地後に曲がり始め、その後(引き戻し期の中で)最も曲がった状態になります。
それを過ぎると今度は伸び始め、肢が地面を離れるときには最も伸びた状態になります。
(肩関節も曲がる→伸びる動きをしますが、肘関節ほど大きく伸びません。)

6.引き戻し期の最後
肘関節は最も伸びている状態です。
(肩関節も伸びている状態ですが、肘関節ほど大きくは伸びていません。)

(1に戻る)

肘関節がどれだけ伸びるかは肘関節のやわらかさで決まります。肘関節のやわらかさは骨格のやわらかさに分類されます。

腕節は無視して次に行きます。

(扱いが酷い。)

繋(球節~蹄)の動き

繋はバネの要素です。スタンス期に球節が伸びることでバネとして働きます。

繋全体としては伸びていたものが一度縮んでまた伸びる。歩きは走りと比べると負重が弱いから、走るときほど縮まないが。

1.スタンス期の直前
球節は曲がっても伸びてもいないニュートラルの状態です。

2.スタンス期
球節は着地後に伸び始め、その後最も伸びた状態になります。
それを過ぎると今度は曲がり始め、肢が地面を離れるときにはニュートラルの状態になります。

バネの要素だから、やわらかいと接地が長くなる。

ちなみにバンデージをしていると繋(球節)は硬くなるぞ。

接地を長く、地面に加える力を強く

(→1-5.接地を長く、地面に加える力を強く )

歩くときの接地を長く、地面に加える力を強く動きは、走るときの接地を長く、地面に加える力を強く動きに結びつきます。
歩きでの接地が長いと走りでの接地も長くなり、歩きでの地面に加える力が強いと走りでの地面に加える力が強くなるのです。

実際はパドックとレースでは、地面(馬場)の違いと騎手が乗っているかどうかの違いがあるので、歩くときの接地を長く地面に加える力を強くする動きが、そのまま走るときのものになるわけではありません。地面に加える力の補正が必要になります。

補正については馬場適性と上へのパワーのところで説明する。

スタンス期中の負重時期

(→1-6.スタンス期中の負重時期 )

後肢と同じで、常歩でのスタンス期中の負重はこうなっています。

ピークが2つある。これは常歩特有のものだ。

常歩のスタンス期前期(1つ目の山)の負重が、走るときのスタンス期前半の負重になり、常歩のスタンス期後期(2つ目の山)の負重が、走るときのスタンス期後半の負重になります。

・早い時期に負重する馬

・遅い時期に負重する馬

歩いてるところを見ても、やっぱりピークが2つあるってわからないんだよね。

まあ実践的にはあまり気にする話じゃないから大丈夫だ。
結局早い時期に負重する馬は早い時期に負重するし、遅い時期に負重する馬は遅い時期に負重する。歩くときでも走るときでもこれは変わらないからな。