ケンタと学ぶ 相馬眼の新理論

1-5.接地を長く、地面に加える力を強く

1-3.後肢の動き1-4.前肢の動き では、どの馬にも当てはまる基本的な肢の動き方を見てきました。では推進力が強い馬とそうでない馬の違いはどんな動きに表れるのでしょうか。

どうせ「接地を長く、地面に加える力を強く」でしょ。

タイトルに書いてあるしな。

推進力は接地面に表れる

推進力は馬体と地面との力のやり取りに集約されます。馬が地面を強い力でければ、それと同じだけの強い力が地面から馬体に加わり、それが推進力となるのです。

相手を強く殴ればそれだけ自分の拳も痛くなるみたいなもんだ。わかりやすいだろ。

うん、まあ。人を殴ったことないけど。

力のやり取りが行われるのは、地面と肢が接地している間です。筋肉のパワーも馬体のつくりも馬場などの周りの環境もすべて含めて、推進力は接地面に表れるのです。

そして推進力の強さは、「接地を長く、地面に加える力を強く」できるかで決まります。

接地を長く、地面に加える力を強く

推進力の強さは「接地を長く、地面に加える力を強く」できるかで決まります。

まず「地面に加える力を強く」ですが、これは地面に加える力が強いほど、地面から馬体に加わる力も強くなり、その力が強い推進力となるためとても重要なことです。

そして「接地を長く」ですが、同じ強さで地面をけっても、接地を長くできた方が地面に加えるトータルの力が大きくなり、それが強い推進力となるためこちらも重要です。

トータルの力は当然地面に加える力を強くすることでも大きくなります。
「接地を長く、地面に加える力を強く」とはトータルの力を大きくするための動きなのです。

ちょっと整理しないとわからなくなってきたかも。接地を長く、地面に加える力を強くすればいいのはわかったけど、前にやった筋肉のパワーも関係してくるんだよね?

・筋肉のパワー×馬体のつくり=馬全体のパワー(馬のフォーム)
・馬全体のパワー(馬のフォーム)×環境(馬場、斤量、コース、展開など)=推進力
・馬全体のパワー(馬のフォーム)=接地を長く×地面に加える力を強く(環境による補正前)
・推進力
=馬全体のパワー×環境
=接地を長く×地面に加える力を強く(環境による補正前)×環境
=接地を長く×地面に加える力を強く
◎推進力=接地を長く×地面に加える力を強く
(→1-1.推進力について

(しゃべれよ。)

やわらかさとトレードオフの関係

1-3.後肢の動き1-4.前肢の動きで見てきた前肢と後肢の各パーツの動きは、やわらかいと接地を長くする方向に傾き、硬いと地面に加える力を強くする方向に傾きます。

~関節がやわらかいと可動域が大きくなるとか、そういう話してたよね。

そしてこの接地の長さと地面に加える力の強さはトレードオフの関係になります。

やわらかければ接地は長くなりますが、地面に加える力は弱くなり、硬ければ地面に加える力は強くなりますが、接地の長さは短くなるのです。

背中を例に説明すると、やわらかければ背中の曲がりが大きくなった結果肢の可動域が広がり、接地が長くなります。逆に硬いと接地は短くなってしまいます。
しかし、背中は硬い方が背中の中を力がロスなく伝わり、地面に加える力が強くなります。
このようにトレードオフの関係になっていることがわかります。

やわらかいと可動域が大きくなって接地が長くなるのはわかるな。

うん。そのままだよね。

硬いと力が強まる件だが、竹刀みたいな硬い棒で突かれると痛いが、ちくわみたいなやわらかい棒で突かれてもあんま痛くないみたいな感じだ。
竹刀はロスなく力が伝わるから突かれた部分に強い力が加わる。ちくわでは力が伝わりにくいから突かれた部分にあまり力が加わらない。

(わかるけど、もっと良い例えないのかな。)

原理には違いもあるが、「やわらかいと接地が長くなり、硬いと力が強くなる。そしてそれはトレードオフ。」これが背中、腰仙関節とかの各パーツに言える。

はい。

ちなみに突いたちくわは私が美味しくいただきました。

(何の配慮だよ。)

バネの要素の硬さと無駄な動き

なんとこういうことが起きるよ、という俺によるコラム的なおもしろ講座的なヤツだ。

正直何言ってるかわかんないです。

実は繋や飛節のようなバネの要素が硬くて、可動域の要素がやわらかい場合だと、無駄な動きが生じることになる。可動域が大きくてもバネの要素が硬いと、接地が短くなってしまうからだ。

じゃあバネの要素はやわらかい方がいいってこと? バネの要素はやわらかいと接地が長くなるって言ってたけど。

いや、接地が長くなると言っても可動域以上に接地は長くならない。これはよく考えてみると当たり前のことだが。

確かに可動域より接地は長くならないよね。

そしてバネの要素もやわらかいと地面に加える力が弱くなる、ということはだ、

なるほどね。バネの要素がやわらかすぎても接地は長くならないうえに、地面に加える力が弱くなるから良くないってことか。

おっ、そうだな。

詳しくは馬体編で

接地を長く、地面に加える力を強くする動きには、他にもいろんな要素が複雑に関係してきます。詳しくは3.馬体編で。

馬体編って先が長いなあ。

まあ最終的に集約されるのはシンプルに「接地を長く、地面に加える力を強く」だ。それは変わらない。

正直ここで終わりでもいいくらい、全て接地を長く、地面に加える力を強くに集約されるんだが。次からはどういったときに地面に加える力を強くできるかという、馬の適性を見ていく段階になる。(ダート適性とか、馬場適性とか、急坂適性とか…。)

うーん、ここまで説明を聞いて接地の長さはなんとか見分けられそうだけど。力の強さは何か見分ける方法ないの?

馬を見続けると、「ああなんかこいつすげえ”グングンって感じ”で地面に力加えてんなあ。」みたいになる。後は3.馬体編まで読むと加える力の強さの理論が全部わかるから、早く見分けられるようになるかもな。

馬体編ばっか。

「馬体編まで読むとわかる」の意味は、今はまだその段階じゃないから気にしなくていいということです。段階を踏んで行きましょう!

はい!

なんか偉そうだな。