ケンタと学ぶ 相馬眼の新理論

1-1.推進力について

このサイトでは推進力(すいしんりょく)というものを中心に話を進めていきます。推進力って何?と思うでしょうが、しっかりと説明していきます。

強い馬とは?

馬の強さは「エネルギー供給能力」「推進力」「性格」の3つによって決まります。

エネルギー供給能力とは、心肺能力や疲労のしにくさなどを含む、エネルギーをどれだけ供給できるかという能力です。

ノド鳴りになると苦しくて走れない。それは酸素が上手く取り込めなくて、エネルギーの供給が少なくなるからだ。他にも心臓の強さとかがエネルギー供給能力に含まれるな。

へー。

推進力はエネルギーを使ってどれだけ速く、どれだけ効率よく進めるかという能力です。

ちょっとよくわかんないかも。

同じ車でもよく整備された車とその辺に放置されてパンクもしてる車とじゃ、出るスピードは全然違うだろ。しかも同じスピードで走ってても、よく整備された車の方が消費エネルギーは少なくて済む。

よく整備されてる車=推進力が強い馬ってことだね。(詳しくないから車の例え苦手なんだけど。)

ちなみに整備にもエンジンや足回りなどいろいろあるが、同じように推進力にもいろいろある。

ふーん。

ただ整備すればいいというわけじゃなく路面やコースによってタイヤとかの調整を変えなきゃいけないし。これは馬場適性やコース適性と同じで、あとエンジンも排気量が大きいとパワーは上がるが消費エネルギーが増えたり…ペラペラ…

(長いなあ。)

性格はレースに前向きか、騎手の指示に従順かなどが大切です。性格によって持っている能力を出し切れる馬もいれば、出し切れない馬もいます。

競馬の勝ちとは決まった距離を”より速く”走ることです。走らない馬の中には、推進力が強いのにエネルギー供給能力や性格が悪くて力を発揮できないといったケースはありますが、反対によく走る馬は例外なく推進力が強いと思っていいでしょう。

推進力が大事なのは十分伝わったと思うが、推進力以外のことはこいつには何もわからないってことだ。ノドが悪いとか、心臓が強いとか、実は性格悪いとか、見た目じゃ全然わからないから仕方ない部分もあるが。

しょうがないね。

というわけで、このサイトでは推進力に特化して説明します。

推進力はフォームからわかる

推進力は体の動かし方とその動きの力強さを含めた(走行)フォームからわかります。

馬体を見れば静止した馬の骨格や筋肉からフォームを推測することができ、さらに歩様を見ればその動きからより精度よくフォームを推測できます。図にすると下のようなイメージです。

なんとなく意味はわかるよ。
推進力を知るにはその馬のフォームを知る必要があるんだね。
パドックとかで歩き方を見るとフォームがわかって、フォームがわかるってことは推進力もわかって、ってことだよね。

同じように馬体もよく見るとフォームがわかって、フォームがわかるってことは推進力もわかって、みたいな。

だな。

レース編では推進力と直結するフォームを詳しく見ていきます。フォーム→推進力という相馬眼の根本を理解していきましょう。

ここまではいい感じだね。

(まだ1-1の途中だぞ。)

推進力=パワー

推進力には2つの大事な要素があります。1つは力の強さで、もう1つは動きの速さです。そしてそれらをまとめたものがパワー[パワー=力の強さ×動きの速さ]になります。

推進力はこのパワーで決まります。推進力=パワーです。

自転車乗ったことあるだろ。あれは軽いギアでいくらペダルを”速く”回してもペダルにかける”力”がスカスカだと進んでいかないし、重いギアでいくらペダルに”力”をかけてもペダルが回らなきゃ進んでいかない。

まあ力の強さも動きの速さも進むためにはどっちも大事ってことだ。イメージ的にはこんなところだな。

力の強さも動きの速さもどっちも大事なのはわかったけど。

パワーってのは科学の専門用語みたいなもので、一般人がイメージする力=パワーとはまた別だ。
まあこの1-1がぼんやりとした概念的なものを扱う内容だから、自転車のイメージで力も速さもどっちも大事というのがぼんやり理解できていればOKだ。次のページから具体的な感じになっていく。

推進力=パワー は大きく間違ってはいないのですが、さらに正確にしたものが下の式になります。

・馬全体のパワー×環境(馬場、斤量、コースなど)=推進力

馬全体のパワーは馬のフォームと言い換えることができます。馬のフォームと馬場や斤量などの環境で推進力が決まります。

ネタばらしになるが。馬場適性とは馬場の違いによって推進力が変わることで生まれる。馬場の違いで推進力が上がったり下がったりするわけだ。

なんかグチョグチョだから気分が乗らないとかじゃなくて、推進力が上がったり下がったりするんだね。

まあグチョグチョが嫌とか雨だと気分が乗らないとか、ないことはないかもしれんが、そういう性格の影響は全く考える必要はないな。

ふーん。

重さに対するパワー

このサイトで言う「パワー」はすべて「本当のパワー」ではなく、「重さに対するパワー」のことです。重さに対するの部分を省略しています。

脂肪などの余分な重さがある場合、本当のパワーは変わりませんが、重さに対するパワーはちゃんと弱くなって、推進力も弱くなります。

まあ当たり前っちゃ当たり前の話だな。余分な脂肪があると推進力が減るのもそうだし、本当のパワーは馬体がデカければデカいほど強くなってしまうしな。

やわらかさとパワーの関係

これはあまり深く考える必要はありませんが、パワー[パワー=力の強さ×動きの速さ]の力の強さと動きの速さ、どちらが強いかを決めるのはやわらかさです。

やわらかいと速さが上がりますが、力は下がり、逆に硬いと力が上がって、速さが下がります。このようにトレードオフの関係になっていて、やわらかければやわらかいほどいい、硬ければ硬いほどいい、とかではありません。

…うーん。何を言っているのかわからないんですけど。

今は深く考える必要はないぞ。

そもそもだけど、やわらかさって何?

前屈(立った状態から膝を曲げずにどこまで腰を曲げられるか)は誰でもやったことがあると思うが、あれのことだ。可動域と言ってもいい。
やわらかくて可動域が大きいと動きの速さに、硬くて可動域が小さいと力の強さに傾く。

まあこいつの言っている通り、あまり深く考える必要はない。今ある知識で変に理屈で覚えようとすると大変だから、そのまま覚えた方がいい。理屈は後でついてくる。いろいろ説明を聞きながら徐々にわかってくるはずだ。

パワーの源は筋肉

筋肉はパワーを生み出すエンジンのようなもので、馬全体のパワーの源になります。

筋肉で生み出されるパワーの強さ(エンジンの性能)は、筋肉の量と筋肉の質によって決まります。
筋肉の質については 次のページ で詳しく説明します。

筋肉で生み出されたパワーは馬全体のパワーになるのですが、このときどれだけロスなく馬全体のパワーにできるかは、骨格の形などの馬体のつくりが関係してきます。式にすると下のようになります。

・筋肉のパワー×馬体のつくり=馬全体のパワー

筋肉がエンジンだとしたら、馬体のつくりはエンジン以外の整備のところだな。そこがパンクとかしてるとエンジンで生み出されたパワーがうまく車全体のパワーにならない。

なるほど。

相馬眼というと馬体のつくりをイメージする人が多い。だが筋肉のパワー(エンジンの性能)もかなり重要だ。

筋肉のやわらかさとパワーの関係

パワーの源は筋肉です。先ほど力の強さと動きの速さどちらが強いかを決めるのはやわらかさだと言いましたが、このやわらかさとは筋肉のやわらかさのことです。

筋肉がやわらかければ筋肉のパワーもそして馬全体のパワーも動きの速さに傾き、筋肉が硬ければ筋肉のパワーも馬全体のパワーも力の強さに傾きます。
筋肉はやわらかければやわらかいほどいい、硬ければ硬いほどいいなどではなく、ちょうどいいやわらかさのものが最もパワーを強くすることができます。
(詳しくは 次のページ で説明するので、今はわけがわからなくても大丈夫です。ご安心ください。)

さっきこれはあまり考えなくていいって言ってたのに。

わかりづらい表現になるが少し言っておく。別にやわらかいとダメ、硬いとダメではないぞ。やわらかいほどいい、硬いほどいいというわけではないということだ。
よく筋肉はやわらかければやわらかいほどいいと勘違いしてる人がいるがそれは違う。

推進力についてまとめ

・パワー=力の強さ×動きの速さ

・パワーの源は筋肉(力の強さと動きの速さ、どちらが強いかを決めるのは筋肉のやわらかさ)

・筋肉のパワー×馬体のつくり=馬全体のパワー(馬のフォーム)

・馬全体のパワー(馬のフォーム)×環境(馬場、斤量、コース、展開など)=推進力

まだ概念の段階だ。次から具体的な感じになっていく。

まあなんとなくわかったような。(わからないような。)

なんとなくか。全然大丈夫そうだな。