ケンタと学ぶ 相馬眼の新理論

2-1.パドックの見方

ここではパドックで何がわかるのかということと、基本的なパドックの見方について説明します。パドック編の導入部です。

パドックでは歩様を見る

パドックでは歩様を見ます。毛づや、発汗、精神状態、馬具なども見ることができますが、最も大事なのは歩様です。

また、太さ、馬体のハリも見ることができますが、これらは最終的に歩様に集約されるので、歩様が見れれば問題ありません。
ちなみに太さや馬体のハリは、馬の状態の変化を扱う4.幼駒・成長編で詳しく説明します。ここまで読めば馬の状態を見る精度はかなり上がります。

でもとりあえず歩様を見ればいいんだよね。その他は関係ないと。

歩様以外はよほど目立つ場合を除いて気にしなくて大丈夫だ。

よほど目立つ場合?

うーん。具体的に言うのは難しい。というのも歩様以外は馬それぞれの問題になって、一般論とは離れてしまうからな。
馬Aは~してるときに好走する、~してるときはダメ。だがそれは馬Aだけの問題であって、全ての馬に当てはまることじゃないだろ?

確かにそうか。

歩様以外は関係ないってのもちゃんとしたデータがあるわけじゃないが。経験上は気にしなくても大丈夫だな。

歩様からフォームがわかる

パドックでは歩様を中心に見ます。下の図は推進力の説明をしたときのものです。
歩様からは馬のフォームが推測でき、フォームは推進力に直結しています。つまり、歩様を見ればその馬の推進力が推測できるのです。

パドック編では、どういった歩様をする馬がどういったフォームで走るのかを見ていきます。歩様からフォーム、そして推進力を導き出します。

ここまでいい感じだね。さっそく次から歩様を見ていくんでしょ。

いや、もうちょっと導入がある。

今のフォームがわかる

馬は状態の変化や成長によってフォームと推進力が変わっていきますが、同じように歩様も変わっていきます。

パドックでは出走直前の馬の歩様を見ることができます。これは過去のレース映像や調教映像を見てもわからない、今のフォームがわかるということです。(この今のフォームがわかるというのが重要です。)

過去のレース映像でわかるのは当然過去の馬の推進力だし、調教映像や馬体写真で状態がわかるといっても、本当に今の推進力がわかるわけではない。まあ参考にはなるんだが。
その点パドックと返し馬は、まさに今の推進力がわかる。

なるほど。

馬の成長や状態を見る上でも、パドックは重要な意味を持っています。

常歩を見る

パドックでは常歩で歩いている他に、速歩でチャカついているときもあります。ただし、ここで扱うのは常歩のみとします。

速歩からもフォームと推進力を推測できますが一般的ではありませんし、例外として扱うことにします。

常歩というのはパドックのほかにも、馬のプロフィールとしてよく使われる。セールに出てくる馬とか募集馬にはよくウォーキング映像がついてくるだろ。常歩はその馬の基本的なプロフィールになるってことだ。
一方速歩はというと、言い方は悪いが脇役、下手したら邪魔者扱いだ。

パドック編(常歩編)ってことね。

真横から見る

歩様を見るときには、馬を見る角度に注意します。歩様は見る角度によって見え方が違ってきますので。

歩様は馬の真横から見るのが基本です。上下左右違う角度から見る場合は、角度によって歩様の見え方が違うことを頭に入れておきましょう。

真横から見てる分には問題ないし、見る角度が違ったとしても力のやり取りは変わらないんだが、簡単に言うと「印象」が変わってくる。具体的に説明するのは難しいんだが。

まあ、できるだけ真横から見ようねってことだよね。

手前側の半身を見る

またこれから歩様を見ていきますが、真横から見たときの、手前側の半身だけを使って説明します。

言葉は難しいが、こっち側の動きを見るということだ。向こう側の動きは見ない。
ちなみに常歩は左右対称だから、手前肢と反手前肢というのは存在しないし、気にせずこっち側だけ見ればいい。

はい。

厳密には左右の半身で歩様が違う馬もいるんだが、まず考えなくていいだろう。